阪中隆文 「Recreation(wet)」

Art Center Ongoing
2月22日終了

アーティスト

阪中隆文
この度、Art Center Ongoingでは阪中隆文(さかなかたかふみ)個展、「Recreation(wet)」を開催いたします。阪中は1989年生まれのアーティスト。これまでパフォーマンスや映像、写真での制作を行ってきました。2年ぶりとなるOngoingでの個展では、クライミングをテーマにしたシリーズの新作を発表します。

2015年の〈FOUND OBJECT CLIMBING〉では、廃材や不用品をホワイトキューブに貼り付け、ボルダリングのホールド(人工の壁を登る際、手がかりになる突起物のこと)のようにして、阪中が実際に登る作品を発表。2016年の〈12DAYS ON THE LEDGE〉の際は、「地に足をつかない」というルールの元、廃材やロープを展示空間に取り付け、会期中の12日間、Ongoingの空中で生活を続けました。
近代ヨーロッパで始まったクライミングを手がかりに、同様に近代的な空間であるホワイトキューブに対してアプローチをしてきた阪中。今回「Recreation(wet)」では、泥を用いて展示空間で「遊んでいきたい」と話します。

展示タイトルにもある「Recreation」とは余暇を意味する言葉。仕事から離れ休むべき時間に行われるクライミングは、遊びであると同時に、余暇にしては非常にスリリングな行為ともいえます。近年、実際に山を登ることが増えたという阪中は、自然の中で泥や土に着目しています。タイトルの最後に加えられた(wet)という言葉は、その足元にある泥や、危険を伴うクライミングを余暇として行う後ろめたさからきているそうです。

展示では、人工的で都市的なボルダリングや、ホワイトキューブの中では通常排除される泥や土が、壁にホールドのように設置されています。さらに阪中が、定期的にその中で登ったりしながら遊んでいくことで、展示空間は少しずつ姿を変えます。手や足についた泥が拡散し、床に落ち、来場者の靴を介して、展示空間のみならず、Ongoing1階のカフェ、さらにはスペースの外までも運ばれていくことでしょう。

その土の跡に行為の痕跡を見出すことは、正当な現代美術の見方の一つといえるでしょう。一方で、鑑賞者は端的に、泥んこ遊びを連想したり、砂を汚く思ったり、ギャラリーを汚してはいけない、と思うかもしれません。全く別のものに思われるホワイトキューブ(美術)とクライミング(遊び)ですが、両者は近代の名の下に泥を不必要とし、排除してきました。阪中はその泥をあえて展示空間に持ち込むことで、ホワイトキューブとクライミングの共通項を探り、新たな視座を切り開こうとしているのかもしれません。
近代や人工、都市といったキーワードを介して見る阪中の作品は、一見真面目な美術制度への批判でもあります。しかし同時に成立する、子供のように泥にまみれる阪中のユーモラス溢れる実践を、ぜひこの機会にお楽しみください。

スケジュール

開催中

2026年2月4日(水)〜2026年2月22日(日)あと14日

開館情報

時間
12:0021:00
水曜日・木曜日は18:00〜21:00
休館日
月曜日、火曜日
入場料400円(セレクトティー付き)
展覧会URLhttps://www.ongoing.jp/tag/installation/recreation/
会場Art Center Ongoing
http://www.ongoing.jp/
住所〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
アクセスJR中央線・総武線・京王井の頭線吉祥寺駅北口より徒歩9分
電話番号0422-26-8454
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