太田琢人「空虚な窓明かり」

明日から

アーティスト

太田琢人

2025年10月24日（金）～11月9日（日）の期間、(PLACE) by methodにて、アーティスト太田琢人による企画展「空虚な窓明かり」を開催いたします。

太田は、 2017年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業し、2022年に東京藝術大学美術研究科デザイン専攻修士課程を卒業。その後は東京を拠点に立体や写真、テキスト、映像など、手法にとらわれず多層的に思考を展開するアーティストです。

本展は、太田が約20年間の東京での生活の中で、都市の煌びやかさに対して抱いた違和感から生まれました。渋谷に限らず駅前は開発が進み、人口減少が叫ばれる世の中であるにもかかわらず、需要を超えた供給が過度に行われています。太田は、その中で生まれたマスカで覆われた空きテナントのように形骸化した空洞を「空（カラ・殻）」と捉え、その一方で、仏教の思想における「空（クウ）」を、実体を持たずとも変化や生成を内包する開かれた余白として見つめています。この二つは対立するものではなく、肯定も否定もせず観察することで、本来閉ざされた「カラ」が孕んでいる「クウ」の可能性を見出すことができると考えています。

会場では、現実に散らばった空洞を覗き、観察するインスタレーションを展開いたします。内実を持たない「カラ」を意味の終わりと捉えるのではなく、その静けさに身を置き、作品を観察し続けることで、「カラ」の中に「クウ」の気配を見出す体験を、お楽しみいただけます。

スケジュール

2025年10月24日(金)〜2025年11月9日(日)