会場風景
横浜・山下ふ頭に位置するイマーシブ・ミュージアム「THE MOVEUM YOKOHAMA by TOYOTA GROUP」で、企画展「グラン・パレ ムラージュ工房~心奪われる名彫刻達 Coup de foudre -ひと目惚れ-」が、1月22日から3月31日まで開催される。
本展は、フランスの文化遺産と卓越した職人技を次世代へと伝えることを目的に、トヨタグループが企画。2025年大阪・関西万博フランス館で展示された大型複製彫刻4点を含め、古代ギリシャから20世紀近代までを代表する彫刻作品、全15点が紹介される。
港の風景を望む山下ふ頭の会場では、鑑賞者が彫刻と同じ空間に身を置き、作品の世界に溶け込むような体験ができる。



本展の中心となるのは、フランスのグラン・パレ ムラージュ工房が手がけた複製彫刻。同工房は、1793年に開館したルーヴル美術館の技術的伝統を受け継ぎ、彫刻作品を精密に再現する専門工房として知られている。オリジナル作品の綿密な調査をもとに、造形や表面の質感まで忠実に再現する技術は高く評価され、フランス政府から「無形文化財企業(EPV)」などの称号も授与されている。展示作品は、伝統的な技法にデジタル技術を融合して制作されたもので、単なるレプリカにとどまらず、オリジナルの魅力を現代に伝える。


また本展では、トヨタのアップサイクルプロジェクトも採用。一部作品の台座には、FCEV用水素タンクのパージ材を再利用し、大理石のようなマーブル調に仕上げた素材が用いられている。伝統的な彫刻表現と、現代のものづくり、そして素材の新たな可能性を感じる点にも注目したい。
「ひと目惚れ」という瞬間から始まる芸術との出会い。本展は、彫刻という普遍的な表現を通じて、時代や文化を越えた美の体験を横浜の地にもたらす企画展となるだろう。