キーヴィジュアル
渋谷PARCOは、今年で第5回を迎えるアートイベント「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」を開催する。館内各所で、パフォーミングアーツ、インスタレーション、映像、サウンドなど多彩な表現が展開される。
キーヴィジュアルを手掛けたのは、CGIからコマ撮りアニメーションまで幅広く手掛ける映像作家の橋本麦。東京TDC賞2025グランプリなど数々の受賞歴を持ち、渋谷という都市の「多様性」や「再編集され続ける性質」をヴィジュアルで表現する。キーヴィジュアルは1Fエントランス他、館内各所のサイネージでの映像展示も予定している。「星雲から電子雲まで、多様なスケールで現れる“雲”や光の回折をモチーフに、奥行きと流れ、そしてわずかな粘度を感じさせるグラフィックに仕上げた」と橋本は語る。

象徴的プログラムとしてドローイングの概念を拡張し続けるアーティストの鈴木ヒラクと現在世界で注目を集めるサウンドアーティストFUJI|||||||||||TAによるパフォーマンスセッション「穴-2」を11月5日に渋谷PARCO 10F P-BOXにて開催。ドローイングとサウンドが呼応し、光と音の波が空間を変容させる。前回の「穴-1」は2023年に群馬県立近代美術館で発表され、今回はその進化形のパフォーマンスが行われる。



渋谷PARCOを舞台に開催するアート&カルチャーイベント「P.O.N.D. 2025」は今年で6回目を迎える。今年のテーマは「Swing Beyond / 揺らぎごと、超えていく。」12名の作家によるグループ展を4F「PARCO MUSEUM TOKYO」、そして「P.O.N.D. AWARD 2024」グランプリ受賞者の黒瀧藍玖の個展「囚」が、10月31日よりB1F「GALLERY X BY PARCO」で展開される。黒瀧は繊維というミクロな素材を用い、人間存在の「有と無」や「ミクロとマクロ」の狭間を探る作品を発表。初公開の大型インスタレーションも見どころだ。
1Fエントランスでは宇留野圭の立体作品が展示され、4F吹き抜けでは今枝祐人によるインスタレーションが登場。最終日11月10日には9F「SUPER DOMMUNE」にて、「P.O.N.D. 2025」グランプリ発表を含むスペシャルナイトも開催される。

期間中はアートを日常に取り込むポップアップショップも多数開催予定。西雄大とパシフィカ コレクティブスによる「MONO POLIS」など、アート的視点でセレクトされたショップが限定オープンする。また、2F 「OIL by 美術手帖」では栁澤貴彦の展示を開催。複数のイメージをレイヤーとして重ねた風景画とそこから派生した立体作品を展示する。
「EASTEAST_TOKYO 2025」では、金沢21世紀美術館で開催中のSIDE CORE個展「Living road, Living space」と連動し、1Fアートウォールにて展示を行う。今回は、アーティストユニット仮( ) - karikakkoが、能登半島の風景を東京へとつなぐことをテーマにした作品を発表。


渋谷の多層性を背景に、アートが多様な形で交錯するイベント「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」。この秋、渋谷PARCOで最新のアートとカルチャーの接点を見つけてみては?